
Q1:木製校倉式工法の施工地について、土質条件等の適否があれば
伺いたい
A1:土質条件
どんな土質条件の箇所でも広く適用できます。
しかし、現地発生の掘削並びに切取土砂等を中詰材として使用するのは、
不適当な土質があります。
中詰材として不適当な土質
不透水性の粘土、又は火山灰土等で比重が1.5未満の軽い土質。このような
土質の箇所では、他所から中詰材に適する土石を搬入し、充填して下さい。
中詰材に適する土石
栗石、岩砕、礫混り土、砂利混り土、砂質土等、通・排水性の良好な土石
は最適です。また、普通土、花崗岩のマサ土等で、通・排水性が普通程度
の土質は、中詰材として問題ありません。
Q2:基礎地盤が軟弱な場合でも擁壁工として施工できるか?
A1:基礎地盤補強
木材の井桁組み工法は、かつて擁壁工等の軟弱地盤対策に用いられた
「梯子胴木」的な機能も有しています。しかし、基礎地盤が軟弱な場合は、
次 のような補強措置を講じて下さい。
浸透水のある軟弱な箇所
基礎部に厚さ30cm程度、栗石、礫等を敷込み、空隙に目潰し砂利を詰めた
上、タンパ、ランマ、タコ等で締固めて下さい。
浸透水のない場合
地盤の補強と木材接地面にかかる荷重の均等分散を兼ね、厚さ10cm程度
の砂利敷込みを行なってください。
床掘の深さ地表面から50cm程度で十分と考えます。
Q3:流水のある箇所や湧水、浸透水等の多い箇所でも施工してよいか?
A1:基礎部の洗掘防止
そのような箇所で基礎地盤が土砂の場合は、基礎部を洗掘又は洗流される
恐れがあります。このため、木製校倉工法に限らずどんな構造物でも、次
のような対策が必要です。
基礎地盤の補強
護岸工、ダム工等で所定の深さ以上に床掘しても地盤が軟弱な場合は、
栗石、玉石、礫等を 30〜50cm程度の厚さに敷込み、基礎部の洗掘又は洗
流を防止する。この場合、栗石等の空隙には砂利を詰めた上、タンパ、ラ
ンマ、タコ等で締固めて下さい。
根固工(沈床工)の設置
基礎地盤が砂礫層でダム工越流水の落下部や、護岸工の基礎部が洗掘され
るおそれのある箇所では、校倉式木製根固工を設置して、洗掘防止を図ら
れるようお奨めします。
A2:中詰材
流水、湧水、浸透水等の多い箇所や、渓間工事の場合は、中詰土砂の細粒
部分が洗流され、空隙が発生して沈下するおそれがあります。したがって
中詰材は、玉石、栗石、礫等とし、この場合も玉石等の空隙には、小径礫
を充填して下さい。
Q4:当地方は多雪地帯であり、特に山間部では、最大積雪深が 5mに
も達するこのような地域でも木製校倉式擁壁は施工できるのか?
A1:多雪地帯での施工
結論から言いまして施工できます。積雪には、重量のほかにグライド(匍行)
する性質もありますが、積雪深を上載荷重に換算し、安定計算に基づいた構
造にすれば特に問題ありません。
A2:雪の単位重量
※表1 資料:林業土木ハンドブック第6版(1997年6月より抜粋転記)
| 雪質区分 |
密度(比重) |
単位重量(t/m3) |
備考 |
新雪 |
0.05〜0.15 |
0.05〜0.15 |
降り積もった直後の雪 |
こしまり雪 |
0.15〜0.25 |
0.15〜0.25 |
新雪→しまり雪の中間 |
しまり雪 |
0.25〜0.50 |
0.25〜0.50 |
雪の結晶が消失した圧雪 |
ざらめ雪 |
0.30〜0.50 |
0.30〜0.50 |
雪が再凍結した粒雪 |
しもざらめ雪 |
0.30前後 |
0.30t/m3前後 |
再凍結したコップ状の氷雪 |
|